WPサスペンション工場 第2回
多くの女性が働いている、そのワケは?

トレーニング過程で積極的にジョブローテーションを行い、製品全体を理解することで製作品質を高めている。

トレーニング過程で積極的にジョブローテーションを行い、製品全体を理解することで製作品質を高めている。

WPサスペンション組立工場の稼働時間は午前6時〜午後2時30分まで。これは酪農に携わる従業員も少なくないため、帰宅後も家の仕事ができるように考 慮されたものです。ランチタイムは11時30分から。その時間になると作業の手は一斉に止まり組立工場から人気が消えます。ランチに向かう人の流れに女性 が目立ちます。その理由は二つ。まず、減衰圧を生み出すバルブ類を組み上げる細かい部品を繊細に重ねる作業には、女性の丁寧さと確実さが必要だったので す。そしてKTMグループ全体に福利厚生面でのサポートが充実しているため、職場として人気が高い、という背景もあるようです。会社として職場に於ける男 女の労働者比率という決まりもありますが、それ以上にWPサスペンションの工場では女性が活躍しているのです。

このWPサスペンションの組立ラインで働くことは、モーターサイクルに乗る人の安全、信頼性に直結する仕事の一つです。そのため、製品全体を理解し た上 で作業をすることを学ぶために最初の一年は多くの持ち場を経験することで経験を重ねていきます。また、そうした製品がもっとも試されるレースの現場にも若 手従業員を送り込み、サスペンションエンジニアとして現場経験を積むトレーニングもあります。これにより、安全や性能が如何に大切なことなのかを身をもっ て体験する。その哲学を製品造りの現場で活かすのです。KTMの市販モデルに採用されるWPサスペンションの工場ではこうしたモチベーションでライダーの 期待に応えているのです。また、この工場では世界中から集まるアフターマーケット用の生産も行います。経験豊富なエンジニアが、顧客が作成したリクエスト に沿って世界で一本のサスペンションを製作し届ける。ワークスライダー用やこうしたスペシャルショックと同様、実はKTMに使われるOEMのWPサスペン ションは、ほとんど同等のクオリティーで造られているのです。心底走りを愉しみ、乗り手にKTMのスローガン「READY TO RACE」を感じてもらうために。

完成したダンパーユニットは設計通りの性能を発揮しているかダイナモテスターでチェックされる。最初はゆっくり動き、最終的には目にも留まらぬ速度でダンパーを上下させる。

完成したダンパーユニットは設計通りの性能を発揮しているかダイナモテスターでチェックされる。最初はゆっくり動き、最終的には目にも留まらぬ速度でダンパーを上下させる。

WPサスペンション組立工場で活躍する女性が多い。

WPサスペンション組立工場で活躍する女性が多い。

プリアッセンブリーラインでサスペンション内部のパーツを組み上げる。緻密で繊細な作業が要求される。

プリアッセンブリーラインでサスペンション内部のパーツを組み上げる。緻密で繊細な作業が要求される。

リアショック用の内部パーツ。一つ一つジグに取り付け、正確に組み立てられる。

リアショック用の内部パーツ。一つ一つジグに取り付け、正確に組み立てられる。

次第にリアショックユニットが完成に近づいていく。

次第にリアショックユニットが完成に近づいていく。