工場見学・シリーズ1
エンジンアッセンブリー工場

KTMの心臓が生まれるまでの「時間」を追いかける。

マッティグホーフェンにある本社からムンダフィンに向けてクルマを南に走らせる。その道沿いにはラジエターを生産するKTMクーラーの工場や、スペアパーツセンターを通り越し走ること数分、そこにエンジン工場が見えてきます。その隣にはWPサスペンションの工場が。エンジン工場の建物は、シルバーの外観が印象的で、エントランスはガラスを大きく使ったまるでデザイナー物件のよう。クリーンでどこかお洒落な佇まいの中、KTMの心臓は生み出されるのです。

本社のオレンジとは対照的にこちらはシルバーの外観となっています。本社のオレンジとは対照的にこちらはシルバーの外観となっています。

この工場では85SX用エンジンを除き、50㏄からRC8用1190㏄エンジンまでが造られています。2本のラインが工場内に用意され、どちらのラインでも同じ作業が可能なようデザインされています。今はライン1で小型エンジン、ライン2でRC8用やLC8用エンジンなどの水冷Vツインエンジンを一とする大型エンジンを組み立てる作業をしています。それはエンジンを載せるハンガーを共用するためとのこと。生産規模は1日約300基。水冷VツインエンジンであるLC8のエンジンをライン上で1時間ほど組み上げ、その後、完成テストに5分(2分間のランニングテストを含む)。さらにエアクリーナーボックスの取り付けや、テスト後のオイル交換、オイルフィルター交換の作業などのフィニッシュ作業で30分を掛けて進めています。

5000平方メートルの工場内には120名ほどの従業員が持ち場を固めるほか、メインラインの他にエンジン工場内にはプリアッセンブリーを進める作業エリアも適宜ラインに近い場所に設けられていて、同時に加工された左右のクランクケースにベアリング類を自動で装着する機械や、シリンダー上に位置するエンジンの燃焼室に取り付ける吸気、排気のバルブ回りを組み上げる緻密な作業も、熟練工の手によって丁寧かつ素早く進んでいく様子が見事でした。ファンライディングを約束するため、性能はもちろん品質を確かめながらこの工場から送り出されるのです。