田中太一選手がファンの皆さんにメッセージ<後編>
どんな経験も次へつなげるパワーにする! それがTaichi流だ!

どんなときでも前へ突き進む攻撃力で人気の田中太一選手。今回はそんなプロライダーの視点を存分に感じられる直筆レポートの第2回──『JNCC AAGP グリーンバレー』の参戦記をお楽しみください。ちょっと残念な結果になってしまったのですが、それをどう受けとめて強さにするのか。トップライダーならではの考え方をお見せしちゃいましょう。

■JNCC AAGP グリーンバレー 11月20日 リタイヤ
自己満足の完走より、負けをみとめたリタイヤで「次を見てろよ!」と誓う!

JNCCはクリアなコース上を一人でタイムアタックするJECと違って、大勢のライダーと競争するのが基本。トライアルをベースに技術を磨いてきた自分にとってJNCCでそう簡単に優勝争いは出来ないと覚悟はしていました。だからこそ本番前には集中して練習あるのみ。

ところが──、ベストを尽くすべくプッシュしていた練習中にミスを犯してしまいました。1週間前という一番大事な時に大クラッシュ。選手として絶対にやってはいけないミス……。めっちゃ恥ずかしい。
自ら不利な状況に追い込んでしまい、めちゃくちゃ情けなかったですが、それでもケガは時に良い要素もあるのです。それは通常よりアドレナリンが出るので、経験上メンタル的に強く戦えるということ。ケガをしてしまった以上、これを活かすことに集中しました。

でも今回はうまくいかなかった。一番痛みの強かった肋骨と肺が、レース中の激しい振動と呼吸に耐えられなかったんですね。ベストラインよりもギャップの少ないラインを使って最善を尽くしたけど、この日のベストライディングは完走がやっとという状態。それはみんなに本来お見せする内容ではなかった。

色々考えた結果、ここは負けを認めて悔しさを次へのパワーにしようと判断することにし、自らレースを止めました。ファンのみなさんは「やっと完走」というTaichiを見たかったわけじゃないだろうし、自分自身「何とか最後まで走りぬいた」なんて自己満足で終わりたくなかった。ここでの悔しさを真正面から受けとめて次に活かすことこそ、最大の糧になると判断したわけです。
全く疲労感の無い体でレース会場を後にするのは最悪の気分だったけど、これが負けず嫌いな自分には一番良い薬になった!!

楽しみにしてくれた皆さんには本当に申し訳ありませんでした!! そして、今最も伝えたいことは「申し訳ない」じゃなく「次見といてください」(笑)
目指すはケガに強いライダーよりケガしないライダー。あー、早くリベンジしたいぜ!!!!!!