作家・戸井十月さん、癌を克服し、
KTM350EXC-Fでバハ1000にチャレンジ! 第1回

オフロードコースで350EXC-Fでひとっ走りした戸井さん。「乗れたよ」と一安心。2000年以来11年ぶりのバハ1000。あの頃と違ってオートバイは進化し変化もある。しかし変わらぬバハの大自然をどう攻略するのか楽しみ。63歳の挑戦だ。

オフロードコースで350EXC-Fでひとっ走りした戸井さん。「乗れたよ」と一安心。2000年以来11年ぶりのバハ1000。あの頃と違ってオートバイは進化し変化もある。しかし変わらぬバハの大自然をどう攻略するのか楽しみ。63歳の挑戦だ。

作家にして世界中をバイクで旅するライダーでもある戸井十月さん。今年、戸井さんはメキシコ、バハ・カリフォルニア州で行われる伝統のデザートレース“バハ1000”に、KTM350EXC-Fで参加します。

63歳になった戸井さんの“バハ挑戦”をシリーズでお伝えします。

戸井十月さんと言えば、バイクでの旅です。その集大成が1997年に始めた五大陸をオートバイで巡る『五大陸走破の旅』でした。
最後はユーラシア大陸横断の旅。2009年7月にポルトガルのロカ岬からスタートして、4ヶ月後、ロシア沿海州のウラジオストクまで3万キロ以上を走りました。さらにフェリーで富山に渡り、自宅まで自走で帰り五大陸走破の旅を終えたのは11月7日でした。

旅の記録は、NHKで『戸井十月ユーラシア大陸3万キロの旅』として4回にわたり放映されました(ちなみに今回のバハ挑戦もテレビ放映される予定だそうです)。

そんな戸井さんを、今年の3月病魔が襲いました。肺癌の宣告です。手術を選択しようとした戸井さんに、信頼できる医者は言ったそうです。

「あなたはこれからも仕事をしたいですか? 世界を旅したいですか? オートバイにも乗りたいですか?」

片方の肺のほとんどを除去してしまうと、これまでのような仕事は出来ない、バイクで旅することも出来ない、と言われたのです。
放射線と抗がん剤治療を選び、6ヶ月間、治療に専念しました。
そしてこの10月、担当医から「すっかり直りました」の太鼓判が。

治療中から、戸井さんは決めていました。
「治ったらバハを走ろう。その挑戦で自分が元気になったことを確かめよう」

走り終えてからもバイクのフィーリングを確かめる戸井さん。右に立つのは戸井さんとともに過去何度もバハを走ってきた友人の吉益さん。今回は残念ながら同行出来ないが、テストで走ると聞いて駆けつけた。

走り終えてからもバイクのフィーリングを確かめる戸井さん。右に立つのは戸井さんとともに過去何度もバハを走ってきた友人の吉益さん。今回は残念ながら同行出来ないが、テストで走ると聞いて駆けつけた。

よし、行くぞ! となった時、バハを走る相棒に選んだのがKTM 350EXC-Fでした。
エンデューロと違い、広大なデザートでは250だと少々パワーが欲しい。でも450では持てあます。キックだけだと不測のエンスト時に辛いし……。

世界をオートバイで巡り、バハ1000への参戦経験も豊富な戸井さん。しかし決して走りのプロではなく、アマチュアライダーなら誰でも思うようなバイクへの悩みも持つ。63歳になった今、体力面だって気がかりです。
350EXC-Fは戸井さんにとってピッタリのバイクだったのです。

都心から1時間の距離にあるオフロードコースで350EXC-Fをテスト・ライディング。久々に走るオフロード。そして350EXC-Fという全く新しいKTMのエンデューロバイクに、少しどぎまぎしながらも、淡々とオフロードコースを周回していきます。過去にヤマハやホンダでバハの大地と戦ってきた戸井さんにとって、KTMというブランドも知ってはいても付き合うのは初めて。

2012年モデルとして新登場したブランドニューマシン、350EXC-Fをどう感じたのでしょうか。
「全部が解ったわけではないけど、コレならいけそうだね。乗りやすいよ。ジャンプのあるコースなんて本当に久しぶりだから腕上がっちゃったよ。でも、大丈夫だ」
ヘルメットを外しそう話す戸井さん。ポジションを確かめたり、細部をくまなく見たり、たっぷりと時間をかけてKTM350EXC-Fとの対面を終えた戸井さんはこのバイクでバハ1000を走る事を決めました。

戸井さんのバハチャレンジに関して、オレンジブログでも情報を現地からお伝えしたいと考えています。お楽しみに!(続く)