小池田選手インタビュー 第1回
エンデューロの世界、 ディープに見てきました。

6月19日から20日にかけて行われた2010 FIM ENDURO WORLD CHAMPIONSHIP(以下エンデューロ世界選手権)の第5戦スロバキアラウンドに参加した小池田猛さん。元モトクロスファクトリーライダーであり、 2005年にIA250㏄クラスで全日本チャンピオン。現役時代からシーズンオフなどに参加してきたエンデューロに活動の場を移した小池田さんは、ご存じ の通り、JECとJNCCという国内最高峰クラスでチャンピオンを獲得する実力派である……ということは今さら説明する必要がありません。そして今年もそ のタイトルを防衛すべくBMW G450XからKTM450EXCに乗り換え、KTM埼玉から参戦し、快進撃を続けています。オレンジブログでは小池田選手に世界戦のお話を聞くチャンス に恵まれました。この際、世界戦のコトは勿論、いろいろなコトを訊いちゃいましょう!

オレンジブログ(以下オレブロ):今回、エンデューロ世界選手権にスポット参戦したわけですが、いかがでしたか?
小池田 猛(以下小池田):皆さん、こんにちは。小池田です。スロバキアの世界戦は、雨でコンディションが悪かったというのはありますが、世界でも選ばれ たライダーしか参戦できないシリーズだけに、コースの難易度、走りのレベルとも想像以上でした。正直、最初にコースを下見したとき、これはヤバイと思いま した。厳しい戦いになるなと……。
オレブロ:小池田さんすらナーバスにさせるコース! 例えばどんな部分が厳しい! と感じた部分なのでしょうか。
小池田:スタックポイントが多いことがあげられますね。例えばラインを外して滑り落ちたら、戻れるのか? という場所も多い。しかもガレ場のアップダウン でライダーの体力をこれでもかといたぶるようなコースでした。ウッズが多く攻めようと思うと本当にワナだらけ。そこで感じたことが一つ。オンタイム制の競 技ではそのタイム内で勝負となります。だから、転倒やスタックで遅れを取ると、それを取り戻そうと焦りが出ます。その焦りがライディングのリズムを狂わ せ、もっと大きな転倒やスタックを招きかねない。タイム的に厳しい設定内で着実に走ること、それが時間内に完走出来るのかどうかが決まるように思います。 つまり、試されているのは冷静さで、まさに自分との戦いですね。
オレブロ:深い部分ですね。雨も加わりコースコンディション的にはかなり厳しかったと思います。現地のKTMサポートにも今回は250SXC-Fにしたほうがよいのでは、とアドバイスされたそうですが、JNCC、JECでも乗っている450EXCを選ばれた戦略とは?
小池田:実は深い戦略はありません(笑)。歩いてのみ許されるコースの下見を続けるうちにこれは250とか450とか言うレベルではなく、厳しさは他のところにあるな、と。ならば乗り慣れている450EXCのほうがいいと当初からの予定した通りに進めたわけです。
オレブロ:なるほど……。
小池田:3箇所あるテスト区間は歩いて見るのと走るのではまるで風景が違いますし、とにかくぶっつけ本番という印象が強い。

正直、プレッシャーがかかりましたね。世界でも選ばれたライダーしか参加できない頂点レースの厳しさをいきなり見せつけられた気がしました。
オレブロ:おおおお! 凄い。でも結果的にはオンタイム完走でした。
小池田:うーん、確かに完走はしました(と少々リザルトには不満そう)。最下位でしたが、得る物が多かったのも事実です。

FIMのサイトに掲載されているファイナルリザルトを見ると、E2カテゴリーでトップとタイム差は10分04秒53。クラスとしては最下位となる ものの、厳しい条件の中、レギュラー陣と互角に走り、時間内完走をしたのはさすがです。次回も引き続き小池田選手にエンデューロについてお話を聞いていき ます(オレブロ)