オレブロ・DAKAR 2011ニュース VOL16
コマ、ステージ12を決める!
シリル・デプレとの激闘を37秒差で 2011年ダカール、
5度目のステージウイン。

Team Red Bull KTMのルベン・ファリアもこのステージを攻め続け、6位でフィニッシュする。

Team Red Bull KTMのルベン・ファリアもこのステージを攻め続け、6位でフィニッシュする。

ダカールラリー2011アルゼンチン+チリは現地1月14日、サン・ファン〜コルドバ間678キロ(移動区間123キロ+競技区間ステージ12・555キロ)で行われた。この日のステージ12を制したのは総合1位のマルク・コマ。2位は総合2位のシリル・デプレ。555キロのロングステージを戦った二人の差は僅か37秒。最後の競技区間となるステージ13を前に、トップフィニッシュを目指すKTMファクトリーラリーチームとファクトリーライダーの二人は、なお戦いを続ける。

ラリーの中日となったアリカから南下を続けたダカールラリーのルートは、アンデス山脈の東側のサン・ファンから一路東に向かい、1月2日にビバーグを張ったコルドバを目指したのである。

サン・ファンのビバーグを午前6時35分にスタートしたライダーたちはステージ12のスタート地点に再び集合し、戦いの開始を待つ。

Team Red Bull KTMの#2シリル・デプレがオフィシャルのカウントダウンでステージ12のステージを切ったのが7時55分。そしてダカール史に残るような激闘のステージが始まる。2番手スタートはTEAM MRW Red Bull KTMの#1マルク・コマ。トップスタートからグングン飛ばすデプレ。そのデプレに食いつくように走るコマ。

555キロの長い道のりに12箇所用意されたウエイポイントの通過時間から二人の戦いをご紹介しましょう。

ステージ2番手スタートからデプレを追い続けるTEAM MRW Red Bull KTMのマルク・コマ。この捨て時12で優勝までも射程距離圏内に入れている。

ステージ2番手スタートからデプレを追い続けるTEAM MRW Red Bull KTMのマルク・コマ。この捨て時12で優勝までも射程距離圏内に入れている。

1つ目をデプレが首位で通過し、コマが39秒差で駆け抜ける。ウエイポイント2ではその差が59秒。ウエイポイント2で3番手に付けるヤマハのエルダー・ロドリゲスに3分以上の水を開けている。ウエイポイント4で1分7秒、ウエイポイント5で52秒、ウエイポイント6で2分35秒、ウエイポイント7で2分36秒。

この中間地点での展開に「このままデプレはコマを突き放すのでは」そんな予感すらありました。しかし、ウエイポイント8で1分44秒、ウエイポイント9で1分28秒とデプレに詰め寄るコマ。

標高700メートルから400メートルほどの、比較的フラット大地を走り抜けてきたステージ12のルートがウエイポイント10に向かい、標高1200メートル程まで一気に上げていきます。

しかしリードするデプレと追うコマの差は1分51秒。この段階で3位を走るエルダー・ロドリゲスとの差は8分37秒、4位のフランシスコ・ロペスとの差は11分47秒と開く一方。二人の異次元バトルが印象づけられます。

逃げるデプレ、追うコマの図式はウエイポイント12まで変わりません。このポイントでもデプレはコマに1分45秒差を付けていました。しかしここからコマが猛然と追い上げます。ゴールラインを6時間42分42秒で駆け抜けたのはコマ。2位デプレは6時間43分19秒(37秒差)で555キロの長いステージ12を終えたのです。

コマは冷静に走り続けました。ナビゲーションミスのリスクを抑え、そして最大のライバルシリル・デプレを常に射程距離圏内に置きながらヒタヒタとチャンスを待ち続けました。

ステージ12をトップでスタートし、ルートを切り開きながらマキシマムプッシュで攻めるTeam Red Bull KTMのシリル・デプレ。

ステージ12をトップでスタートし、ルートを切り開きながらマキシマムプッシュで攻めるTeam Red Bull KTMのシリル・デプレ。

「持てるもの全てを出し切った一日だった。長かったね。でも何も後悔していないよ」とデプレがステージ12を振り返ります。

「昨日大雨が降ったに違いないね。ルート上が泥だらけの場所もあった。本当に大変だったよ。僕が優勝するチャンスは少なくなったようだ。555キロのステージでギャップを詰める最大のチャンスだとおもったけれど、そうはならなかったからね」と付け加えます。

全てを出し切ったデプレ。

受けて立ったコマ。

お互いに攻めの姿勢をつらぬき通した555キロのステージでした。

後半調子を上げ、持ち前のスピードを披露したTEAM MRW Red Bull KTMのホワン・ペデレロ。

後半調子を上げ、持ち前のスピードを披露したTEAM MRW Red Bull KTMのホワン・ペデレロ。

過去6年間、コマとデプレはKTMファクトリーラリーチームで最大のライバルとして戦ってきました。そしてお互いの勇気、経験、決意の強さを知り尽くしています。そしてまた、お互いがダカールの最終ステージで負ける悔しさも味わっています……。

この強大なライバル関係を持つ二人のチームメイト、TEAM MRW Red Bull KTMの#10ホワン・ペデレロはこのステージ12を8位で終え、総合5位、Team Red Bull KTMの#11ルベン・ファリアはステージ12を6位でフィニッシュし、総合では8位に付けています。

明日、いよいよラリーはコルドバからアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスに向かいます。バラデロ・レーシングトラックに設けられたフィニッシュラインまでコルドバから826キロ(移動区間645キロ+競技区間ステージ13・181キロ)。栄光のフィニッシュまであと1日。

KTMライダーと冒険者達にご声援を宜しくお願いします!

Stage 12 Results

1, Marc Coma, Spain, KTM 6:42:42

2, Cyril Despres, France, KTM, at 00:37

3, Helder Rodrigues, Portugal, Yamaha, 7:21

4, Chaleco Lopez, Chile, Aprilia at 10:03

5, Quinn Alexis Cody USA, Honda, 15:45

6, Ruben Faria, Portugal, KTM, at 16:57

8, Juan Pedrero, Spain, KTM at 23:19

9, Jean De Azevedo, Brazil, KTM, 26:04

11, Pal Anders Ullevalseter, Norway, 33:36


Standings after Stage 12

1, Marc Coma, Spain, KTM

2, Cyril Despres, France, KTM, at 16:36

3, Chaleco Lopez, Chile, Aprilia at 59:27

4, Helder Rodrigues, Portugal, Yamaha, 1:42:31

5, Juan Pedrero, Spain, KTM at 3:06:00

6, Pal Anders Ullevalseter, Norway, KTM, 3:31:21

7, Jean De Azevedo, Brazil, KTM, 3:50:35

8, Ruben Faria, Portugal, KTM, at 4:06:43