オレブロ的歴史講座。
KTMの生き字引が語るこれまでの57年。第2回

エリック・トゥルンケンポルツの他にも、ポール・シュバルツ、そしてアーウィン・リヒナーという有名なライダーもKTM+MVエンジンの125で戦いまし た。50年代らしいのは、公道を二日間、オーストラリアグランプリのために閉鎖して、予選も本戦もそこで行われました。本格的なサーキット、ザルツブルグ リンクが出来るのは、60年代の半ばになってからですから。
それにマッティグホーフェンでも国際格式のレースが行われていたんです。マッティグホーフェンと隣町、シャイヘンを結ぶ公道コースで行われ、コースレイ アウトはほぼ三角形。一周は約4キロでした。マッティグホーフェンをスタートすると、最初の一辺は砂利道でシャイヘンまで走ります。オーストリアではとて も有名なレースでした。地元オーストリアは勿論、ドイツ、チェコ、少数ですがイタリアからもライダーはやってきました。このイベントは1957年まで行わ れました。
このロードレース活動と呼応するようにKTMはロータックスエンジンを搭載した125㏄のストリート用モデルを発売しています。
そして50年代のロードレースで培った技術やプロモーション戦略を60年代になるとオフロードレースへと、よりアクティブに参加してゆくのです。60年 代に初頭にファクトリーチームを作りシックスデイズエンデューロへと参戦しています。そして私たちKTMにとってオフロードモデルの大きな転換点となる人 物と出会います。
それはミラノであった国際二輪車ショーの会場でアメリカからやってきたジョン・ペントンがその人です。彼はKTMにアメリカ用の125㏄のエンデューロ バイクを造ってくれないか、と持ち掛けてきたのです。そしてこれをキッカケにKTMはザックス製100㏄/125㏄エンジンを搭載した純粋なオフロードモ デルの生産に乗り出すのです(続く)。

1967年に造られたオフロード用マシン。エンジンは50㏄を搭載

1967年に造られたオフロード用マシン。エンジンは50㏄を搭載

ザックス製50㏄を搭載したKTMコメットのスペシャルオフロードバージョン

ザックス製50㏄を搭載したKTMコメットのスペシャルオフロードバージョン

1964年のオフロードワークスティーム。ライダーとメカニックが一枚に収まる

1964年のオフロードワークスティーム。ライダーとメカニックが一枚に収まる

1967年のシックスデイズを走るKTM

1967年のシックスデイズを走るKTM

古きよき時代のGP。右のマシンのフロントはアールズフォークだ

古きよき時代のGP。右のマシンのフロントはアールズフォークだ

1969年のシックスデイズトライアルドイツ大会を走るペントンKTM。エンジンは125㏄を搭載

1969年のシックスデイズトライアルドイツ大会を走るペントンKTM。エンジンは125㏄を搭載