WPサスペンション工場 第1回
広さ約1万平方メートルの工場の中は?

使用されるパーツは搬入後に品質検査を受けラインに運ばれる

使用されるパーツは搬入後に品質検査を受けラインに運ばれる

マッティグホーフェンのKTM本社から車で5分と掛からない場所にWPサスペンションの工場があります。TOUR OF FACTRYのシリーズで紹介したエンジンアッセンブリー工場の隣にある建物が、KTMの走りを印象づけるWPサスペンション工場です。アルミのような金 属調の外壁は、他のKTMに関わる建物と同種のクールさを漂わせ、ガラス張りのエントランスの奥に組立工場が続いているようには思えません。エントランス の奥の扉を開き廊下を抜け再び扉を開けると、そこには広大な面積(約1万平方メートル)を持つ工場が表れました。

工場の中は全体で3本のラインに大別できます。まずフロントフォークの組立ライン、そしてリアショックの組立ライン、さらにその双方に必要な内部 パーツを組み上げるためのプリアッセンブリーラインです。また完成品のインスペクションエリアも用意されています。組立に必要な部品を補給しやすいように 工場はレイアウトされていて、サプライヤーから届く部品を積むトラックが荷下ろしをする作業場周辺には一時的な部品の保管と、調達した部品の品質チェック を行うパートが隣接しています。3本のラインへと部品が供給され、ラインで組み上げられた製品は、工場の反対側で梱包後出荷されていきます。部品の到着か ら製品の流れまで全てが一方通行で行われているのが特徴です。しかしエンジンや本社にあるモーターサイクルの組立ラインと大きく違う点があります。それは 一本のラインに沿って一本ずつ組み上げられる製品が移動するのではなく、ある程度の数をまとめて作業し、次なる担当者に渡す流れとなっていることです。行 程によってはエアツールやコンプレッサーの圧搾空気で付着物をエアブローする音など、賑やかなパートは極わずかで、プリアッセンブルラインで組み上げられ るサスペンションの要、減衰圧を生み出す細かい部品に関しては繊細で緻密な手作業の集積という印象でした。WPサスペンションの工場は極めて静かな環境の 中で作業が進みます。(続く)

アウターマーケット用製品もこの工場で生産されている

アウターマーケット用製品もこの工場で生産されている

フロントフォーク、リアショックユニット、そしてプリアッセンブリーの3本のラインが置かれている

フロントフォーク、リアショックユニット、そしてプリアッセンブリーの3本のラインが置かれている